小林聡美『茶柱の立つところ』を読んで、スローダウンすることについて考えた

小林聡美

歩いていて、追い越されると、マウント取られた気分になります

こがねの
こがねの

こんにちは
今日の本はこちらです

今日の本

小林聡美 著 『茶柱の立つところ』
<たっぷり生きる>

いずみくん
いずみくん

誰かと競って
つい早足になりませんか?

ゆっくりの方が、心身の安全が約束される。アラカン世代は、『ゆっくり』を選びましょう

<今日のことば>

別に長生きしたいわけではないけれど、私は心身の安全のためにゆっくり生きることに決めた。1日の予定は詰めこまない。やるべきことをしっかりと。駅への時間もたっぷりと。

(たっぷり生きる)

道を歩いていても、抜かされることがあります

自分より若い人なら、しょうがないかぁと思います

しか〜し、同年輩、いやもっと年上の方だと、ちょっと悔しくなります(笑)

みなさんは、
どうですか?

もうね、チラッと振り返られると、マウント取られた気分

でも、同時に

「私はなんで、負けたくないんだろう?」

「私は、急がなければならないのだろう?」と思います

時間的余裕があるのに・・

それは、著者も同じようです。駅に向かう道で、ハタと思ったそうです

確かに早歩きで歩けば、体にも良いのでしょう

そう語る医者もいます

しかし、『ながら』であるゆえに、気持ちを余計せわしなくし、しなくてもいいケガを呼び込んでしまうのではないかと、著者は言うのです

確かに、若い頃の感覚とは、微妙にずれてきたお年頃です

まさしく、

急げば急ぐだけ人生が短くなるような気がする。

(同上)

若者ばりに、空いた時間で、やりたいことをしたり、バリバリ稼いだり、エネルギッシュに過ごすバイタリティ溢れた高齢者であることに価値を見出す人もいることでしょう

でも、

誰かよりちょっと早いことに価値を見出していると
いつか遅くなった時の落ち込みは相当なもの

じゃないかと思うのです。

だったら、今のうちに少しずつスローダウンして、人生、少しでも、より長く楽しむ方がいいのではないでしょうか?

周りの人に負けたって、そう大したことありません!(きっとね)

ゆっくりな分、何か素敵なことを見つける可能性も高い

心身の安全のための『ゆっくり』大事ですね

私も心がけていこうと思います

感想(読書メーター)

50代半ばの「日々考えていること、実践していること、暮らしの楽しみ」がテーマの作品。若い頃から見ているので、何だか不思議な感じ。
年齢を重ねた人のあるある、女優にも関わらず包み隠さず書いていて、親近感沸きます。
何より、若い頃のあれこれを俯瞰して見て、そして、自身が今、どう感じているのか。
歳を重ねるとはどういうことなのか。若い世代が知りたいことも楽しく語っています。

本について

本のデータ

著 者 小林聡美
出版社 文藝春秋
発行日 2024年3月20日

コロナ禍前から半分隠居状態、同居の猫とも少々ディスタンスあり気味な関係。たまに出かけることもあるが、基本的にひとりで過ごす。事件と呼べるほどのことは何も起きない極めて平穏な日々。そんな生活の中でふと見つけた「茶柱」のような、ささやかな発見や喜びを綴ったエッセイ集。

(文藝春秋 公式サイトより一部抜粋)

『団地のふたり』のような生活。
読んでいて安心します

50代半ばの暮らしの楽しみ
体のことやできなくなること
そうそうと言いたくなることばかり

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