日本人は、自己肯定感も低くないし、恋愛も楽しめる民族だと教えてくれた1冊
こんにちは
今日の本はこちらです
佐々木 良 著 愛するよりも愛されたい 令和言葉・奈良弁で訳した万葉集①
万葉集の時代は首都は奈良
標準語は奈良言葉だった・・はず
から生まれた1冊です
奈良時代の人たちは、現代人よりずっと自己肯定感が高く、人生を楽しんでいた
言葉を駆使して、恋愛を楽しむ。時には家族総出で相手をゲット?
万葉集と聞くと、難しい〜!というイメージありませんか?
私も中・高で勉強したはずですが、多分その時スルーしました。
しかし、令和の言葉にそれも奈良弁で表現してみたら、まぁ面白い。
今よりもずっと熱量ハンパない恋する気持ち。
ここまで人に思いを告げたことがあっただろうかと現代人の私。
とにかく「死ぬ」とか「殺す」なんて言葉が男女の間で繰り広げられています。
今だったら、ストーカーで捕まりそうですが・・
そして、何より驚くのが、娘の代わりに母親が代筆していることがあること。
家族を巻き込んだ恋愛って、すごくないですか?
人に笑われそうで、できない・・
って思ってしまう現代人!
それだけ和歌の才能が第一印象として、相当な力を発揮したと思われます。
「お母さんに貸してごらん」
なんて声が聞こえてきそうです
巧みな言葉遊びも恋のうち。ストレートな言葉が心を動かす
ここまで自己肯定感強かったら、世の中怖くない
また、それらとはちょっと違った作品もあります。
ますらをの 聡き心も 今はなし 恋の奴に 我は死ぬべし
オレの瞳は数々の女を殺してきた いま鏡の中のイケメンと目があって 殺されかけたわ!
(巻12 2907番歌)
あっぶね〜
これ、自称?イケメンの俺がイケメンの俺(つまり自分)に送った歌です。
学校では決して習いません(笑)
なんでしょうね、
自分で自分を褒めてあげたいと思ったのか
恋の告白にでも出かける前に自分にエールを送ったのか
それとも正真正銘のナルシストか
・・想像するだけでも楽しいですよね?
かなり、自己肯定感の塊という感じを受けます。
日本人って、本来、世界や世間で言われるほど、自己肯定感の低い民族ではなかったんじゃないかという気がします。
そこまで言えるなんて
すごいです
こっそり真似してみては?
しかし、このイケメンの彼
こんな後世まで、自作の歌が残るとは思ってもなかったでしょう(笑)
SNSやその他発信には気を付ける。1000年後の物笑いのタネになっちゃうかも
でも、1000年後に
笑いを届けられるって
ロマンあるかも?
今より規制がない分、トラブルもあったかもしれません。
それでも、恋すること、愛することを存分に楽しんで生きていた奈良時代の人々。
もっと人生謳歌しても
いいかなと思いました
本について
日本に現存する最古の和歌集「万葉集」には、現在の奈良県を舞台にした歌が多く掲載されていますが、現代語に訳されるときは東京の言葉が使われます。そこで本書では、気難しいと思われがちな「万葉集」を奈良弁で訳し、令和言葉を活用。さらに、固有名詞を身近なものに置き換えることで、奈良時代の歌人たちへ親しみが湧くような1冊となっています。ぜひお手に取ってお読みください。
(京都精華大学 公式サイトより一部抜粋)
コロナ給付金10万円で
立ち上げたということで
話題になった出版社です
本の装丁も可愛いです
本棚におきたい本です
SNSの時代だから
短い文字数で伝える
和歌が注目浴びたのね。
昔の日本人、超ク〜ル!
今や入手困難とも言われているこの本。
書店で見つけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね!
コメント