親の家を片付ける時に感じる葛藤「親の家を片付けながら」で学ぶ

リディア・フレム

戦争体験世代の親の家の片付けの大変さは、万国共通だと知る

本のデータ

著者 リディア・フレム  出版社 ヴィレッジブックス
発行日 2014年12月10日

どんな本なの?

著者は1950年代生まれ。

フロイト研究で知られる精神分析学者。ベルギー・ブリュッセル在住のフランス人です。

結局子供は“親の家を「空にする」”ことを任されているのだ。

(家を空にするということ)
いずみくん
いずみくん

母と娘(著者)の関係は、

あまり良好ではなかったようです

こがねの
こがねの

著者は一人っ子

重く片付けがのしかかります

2年前に他界した父の荷物も手付かずのまま

いずみくん
いずみくん

わぁ〜2人分!

まずは、自分があげたものを持ち帰るところから、はじまります。

しかし、ずっと心の中では、葛藤しっぱなし。

こがねの
こがねの

親の家の片付けは

どこの国でも大変なのね。

心の中の辛さは相当だわ

精神分析学者らしく自分の心の動きが時系列を追って、書かれています。

親の家の片付け方法の本はたくさんありますが、

片付ける人の心の動きを書いた本は、また違った角度から片付けについて考えさせてくれます。

今日は、その中から2つほどエピソードを紹介いたしましょう。

こがねの
こがねの

アラカン世代。

身につまされます。

親の分と、自分の分・・

親の家の片付けは、自分が子孫のためにできることを教えてくれる

大量な紙類から、親の人生、歴史を知る

手紙やはがきといった両親が生きていた証を見つけるたびに、私はクリアファイルにはさみ込んでいった。日付順に整理していくと、両親の人生がだんだんと形を形成していく。

(白く無垢な秘め事)

膨大な領収書や手紙など、紙類。

捨てていいものかどうか判断するために、一度持ち帰ります。

『いったい私は、親の人生の古文書保管員になってしまうのか

いずみくん
いずみくん

期限の過ぎたモノでも

捨てずに取っておいちゃうんですよね

しかし、片付けていくうちに、両親が生きている時に、著者に決して語ることのなかった

ユダヤ人としての重い過去の資料がいくつも見つかります。

こがねの
こがねの

親の人生も

貴重な歴史の1ページ

意外な発見があるものね

自分の前の世代がどのような時代を生きてきたのか

興味がある人なら、膨大な紙の山は、まさしく貴重な資料。

きっと、歴史的大発見するお宅もあることでしょう。


辛くなったら、歴史ハンターになったつもりで片付けよう!

それにしても、紙の整理は大変ですね。

こがねの
こがねの

古い契約書などは、破棄しておかなきゃ。

片付ける人に時間をとらせてしまうわね。

そして、著者が言うには、単なるメモ書きも、捨てる人には厄介みたいです。


見られたくないものと合わせて、早々に対処しておきたいものです。

親の家の片付けは、子孫に先送りしないで、決着つけよう

改めてタンスを開くと今度は、ハンガーにかけられたドレスの下にある物を取り出してみた。そこにはぞんざいに物がつめ込まれた大きなビニール袋がいくつかあった。(中略)さらに奥には、布でできた花や靴下、手袋、マフラーが山のように入った透明な箱があった。その下に、祖母の持ち物だった大きなバックを見つけた。

(母から受け継いだ遺産)

母親も祖母とは、仲が悪かったそうです。

祖母が亡くなった時も、アパートの片付けを著者に命じた母。

その時に持ち帰った祖母のものを手付かずのまま、母は自分の視界に入らないよう、タンスの奥深くに、しまい込んでました。

こがねの
こがねの

母と娘の関係性を

物語っているわね

また『私(著者)に整理させるために

でも、やはり自分の親の片付けを子供へと先送りしてはダメですよね。

自分の親の後始末は、余程の理由がない限り、子どもの世代が、かたをつけること

いずみくん
いずみくん

著者は親の家を片付けることは

親から受けた束縛から解放され

子ども時代の自分から卒業する

絶好の機会なのだ

と、言ってます。

折角与えられた機会。

こがねの
こがねの

片付けながら、

子供の頃感じた理不尽も

整理つけられたらいいですね!

この本で学んだこと <まとめ>

・残された紙類は、親の生きてきた時代を物語る歴史的史料かもしれない。そして、自分の紙類は早々片付けよう。

・親の家の片付けは、子どもの頃の記憶を一度整理する貴重な時間

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