やはり強いのは、0から1を生み出す人
どんな本なの?
仕事に行き詰まり、勢いで列車に乗り終点まで……旅先では驚きの出会いが待っていた(「下田にいるか」)。福引きで旅行券を引き当て、台湾へひとり旅。現地で会った駐在員はどこか訳アリのようだが(「情熱のパイナップルケーキ」)。訪れたことのない場所、見たことのない景色、その土地ならではの絶品グルメ。さまざまな「初めて」の旅を描いた7編を収録。読めば必ず出かけたくなる、文庫オリジナルアンソロジー。
(KADOKAWA 公式サイトより)
日本・海外と様々な場所へ
読むだけで連れて行ってくれる作品集です
あの忌まわしいコロナ禍。
全世界で、往来が禁じられるという、辛い体験をしました。
これらの作品は、
・コロナ禍での旅
・コロナ禍の中で振り返るコロナ以前の旅
・また行き来ができるようになった時の希望を込めた旅
そんな旅を以下の七人の作家が描くアンソロジーとなっています。
<作者一覧> ・近藤史恵 ・坂木司 ・篠田真由美 ・図子慧 ・永島恵美 ・松尾由美 ・松村比呂美
全て、1950年から60年代生まれの作家たち。
アラカン世代には、読みやすい作品だと思います。
実際に著者たちが旅したんだろうな
と、想像できる記述がたくさんです。
失敗談もそうなのかな?
同世代の旅だからこそ、ワクワク感や共感も半端ないです。
「よくぞここまで頑張ってきたね」
と、互いに讃え合いたくなります。
手にとってみてくださいね。
今日は、その中から、坂木司さんの「下田にいるか」から、手柄を取られることについて考えてみたいと思います。
それにしてもこの題名、ちょっと面白くないですか(笑)
・・答えは実際に本の中でぜひ!
誰かにアイディア
使われたことがありますか?
横取りする人はこの先の伸びはあまり期待できない
でもね、原案っていうのは、誰でもすぐに思い浮かぶものじゃない。よく言うだろう。0から1を生み出すのが、一番大変だって
(下田にいるか)
旅行会社に勤務するサトウ君が主人公です。
コロナ禍で楽しめる企画をリモート会議で考えるサトウ君たち。
しかし、彼の『適量のわからない』さが災いして、楽しいことがてんこ盛りすぎて、採算に合わないことや距離の遠さを指摘されます。
そして、サトウ君の企画は、先輩によって、大幅に改訂されてしまいます。
『原案』のトップにサトウ君の名前を入れて・・
落ち込んだサトウ君、リモートワークであることをいいことに、下田へGO!
そこに上司からの電話で、告げられた言葉です。
上司に褒められたおかげで、
旅がますます楽しくなります
企画を考える機会がある方は、どなたも経験ありますよね。
その人の名前で
出ていると
がっかりします
この場合、まだ「原案」として、名前を残してくれたからいいけど・・
自分の手柄にしてしまう人、たまにお見かけしますよね。
でも、確かに0から1を生み出すのは、そりゃもう大変です。
元のアイデアから引き算して、すっきりさせることにもテクニックは必要なんだけど、それは学んでなんとかなる範疇のことでさ。でも、0から1は誰でもできることじゃない。サトウ君みたいに、熱量が高くて無駄な知識でぱんぱんになってるタイプが向いてるんだ。
(同上)
確かに色々知っていないと
アイディアは浮かびません
アイディアって、何かと何かが
くっついて生まれることが
多いものね
人のアイディアを横取りして、手柄を立てても、その後潰しが効かない
ずっと、他人のアイディア、横取りするのは、いつもそう上手いくはずがありません。
どこかで限界が来るはず!
それよりは、いろんなことを見聞きして、体験して、アイディアの原石をたくさん集める人になりたいものです。
そんなことを学んだ1冊です。
これで、横取りされても、また頑張れそうです。
他人の作品を盗作しても
後が続かないってことね。
アイディアの原石の1つとして
心に留め置きましょう
まとめ
・企画やアイディアは、熱量と無駄な知識でできている。いろんなことを吸収しよう。
・誰かのアイディアに乗っかるときは、相手をきちんとリスペクトすることを忘れない
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