日常しか描かないと決めた潔さ。そんな日常も書き方次第で面白いネタに。
どんな本なの?
著者はお笑いコンビ「ハライチ」の岩井勇気さん。
この方のエッセイは、私はすごく面白いと個人的に推しています。
とにかく日常そのもの。
お笑い芸人だから、何か芸人仲間と遊んだり、
美味しいもの食べたりしているのかしら・・
な〜んて思ったら、私とほぼ変わらない日常生活。
親近感わきます
芸人として今思うこと、テレビに対しての不満、自分の人生を振り返って感じること、そんなことを誇張して書けばわかりやすいし表面上の興味を惹きやすいのはわかっている。しかしよくあるそんな“身削り自叙伝”を書くのはやめた。
(はじめに)
暴露本書いても著者の文章なら面白そうですが(笑)
一切そのようなものはありません。
ブログを書くときも
誰かの良からぬことを書くのは、
一瞬スッキリするし、
アクセス数も伸びますよね(笑)
禁断のネタよね!
思いっきり日常を書こう。ただの35歳の独身男が、一人暮らしを送る。買い物に行ったり、習い事をしたり、引っ越しをしたりする。そんな取るに足らない毎日をつらつら書いてやる。
(同上)
本当に夏休みの思い出や、母親との会話、地球最後の日に食べたいもの・・
誰もが普通の日常で交わされる会話のようなたわいもないことを、
まあ細かい洞察力とお笑い芸人ならではのユーモアで綴られています。
読んでいて、不愉快な気持ちにはならないのは、個人攻撃は一切ないからだと思います。
ブログ記事のネタって
ほんと、あらゆるところに
ありますね
目の付け所やその鋭い洞察力
学ぶところたくさん!
困った時は、参考にしてみたらいかがでしょう?
特別な事件などなくていい、平々凡々な日常にもたくさんの面白いこと、学ぶことがある・・
そんな小さな幸せを教えてくれる1冊です。
今日は、私が面白いと思ったエッセイを2つ紹介します。
正直、私は、今まで見過ごしてました。
気になりましたら、ぜひ、本、読んでみてくださいね。
面白いエッセイ2点
渋谷で初めて『寅さん』を観た
次の仕事まで、3時間ほど空き時間ができ、その時間を有意義に使いたいと思った著者。
近くで上映しているのは『男はつらいよ』の
50周年記念映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』
ところが世代的に1作品も観ていない著者。
果たして理解できるだろうかと、不安ながら映画館に向かいます。
もうこれだけで十分ネタです!
さて、寅さん、ご覧になったことがある方には周知の事実だと思いますが、
著者の目には『面倒な親戚のおじさん』に映ります。
そして、寅さんの言動を正そうとしない、周りの人たちにも腹立たしさを感じます。
なるほど、寅さんを観た事ない
人にはそう映るんですね
寅さんはそういうものだと
見た事ある人は気にも止めませんよね。
面白い発見です!
今まで触れてこなかったジャンル
に触れてみたと言うだけでも
立派なネタですね
しかし、見続けるうちに、だんだん気づいていくのです。
寅さんの魅力に・・
あぁ、この人は愛されていたんだなぁ。そう思うと涙が溢れた。今日会ったばかりのおじさんだが、そのおじさんに苛立ち、しかし人の温かみを感じていた。
(渋谷で初めて『寅さん』をみた)
最後は隣のお婆さんと会話まで
交わしてしまいます。
ほんと、こんな短時間でも心はこんなに動いている。
心の動きだけでも、読んでいて楽しいです。
書くことは、たった3時間の中でも溢れているなぁと思う作品です。
天使の扱いが雑になっている件
コンビニや居酒屋のトイレの張り紙に天使が描かれているのが嫌だと言います。
『いつもトイレを綺麗に
お使いいただき
ありがとうございます』のあれね
天使は神聖な天からの使いだという著者。
確かに海外の教会の天井絵など
ありますよね。
最後には
僕ら人間は天使を身近に感じ過ぎてしまった。結果、天使を“汚れ仕事でもなんでも引き受けてくれる便利なキャラクター”だと勘違いしているのである。
(天使の扱いが雑になっている件)
著者、宗教的見地からは全く言っていません。
コンビニのトイレの張り紙を見ただけで、ここまで想像力でここまで行き着いたのです。
ブログのネタって
どこにでもありますよね。
他のネタや色々な経験や体験と
組み合わせると、
思いもよらない方向へ行きますね。
あとは、洞察力と好奇心
それさえあれば、
平凡な日常も楽しくなるようです
急に今いる自分の場所もネタに溢れている気がしませんか?
私も頑張って、探していこうと思います。ネタ。平凡な日常の中で・・・
まとめ
・ネタはコンビニの壁にもある。特別な何かが起きないからと書くのを諦めなくても大丈夫!
・書くのに必要なのは、よく観察する目となんだろうと思う好奇心
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