奥田英朗『コロナと潜水服』を読んで、退屈な日々について考えた

奥田英朗

今日もまたマンネリな1日だと思うと、何だか朝起きるのが億劫です

こがねの
こがねの

こんにちは
今日の本はこちらです

今日の本

奥田英朗 著 『コロナと潜水服』
<ファイトクラブより>

いずみくん
いずみくん

毎日、明日が待ち遠しいですか?

たとえ単純作業でも、それなりの上達、成長を自分の中で感じよう

<今日の言葉>

明日が待ち遠しいなんて、ずいぶん久しぶりのことだと、邦彦は感慨に耽った。人には日課が必要なのである。

(ファイトクラブ)

よほどの楽しいイベントでもない限り、『明日が待ち遠しい』なんて思わなくなりました

加齢でしょうか?

この物語は、早期退職の勧告に従わなかった社員が実質的『追い出し部屋』に異動させられたところから物語が始まります

『追い出し部屋』・・つまり、仕事がありません

ところが、倉庫に運動器具が残されていたのを発見してから、彼らの人生が楽しくなりました

そう、それらを使って運動を始めたのです

どんな場所に追いやられても、そこに楽しみを見出せる人は、強いなぁと思います

仲間外れにされようが、

閑職に追い込まれようが、

なぜか楽しそうに何かに取り組んでいる・・

そんな人こそ、人として目指したいところだと気付かされます

しかし、取り組むにしても、それなりの成長が見込まれるものではないと、単調になってしまうようです

彼らの場合、それが、ボクシングだったこと

それなりに素人同士で試合ができるようになるところまで上達していきます

だから、日々、楽しい

日課にするなら、上達が見込まれるものを選ぼうと思いました

たとえ、単純作業でもね!

ホチキスの留め方も
上手な人は違いますよね

それにしても、いくつになっても、『明日が待ち遠しい』と思えるなんて、羨ましいことです

誰かに嫉妬している暇もないし、意地悪している時間もありません

寸暇を惜しんで、何かに取り組む

精神衛生上も良いに決まってます

さらには、人間関係も良好、間違いなし!

だったら、自分のためにも『明日が待ち遠しい日課』作らなきゃ・・

そう元気をもらった作品となりました

映画『マダム・イン・NY』は、
英語を習得しようと奮闘します
やはり、日々退屈しないとか
中高年には大事なことかも

感想(読書メーター投稿)

やはり、ハズレがないですね。どれも楽しく読みました
今回は、この世の人ではない方々も登場します
コロナの頃って、本当に生死が身近でしたものね
そして家族や友人のありがたさも・・
全てがこの1冊に集約されていると思います
緊急事態宣言の頃の人々の気持ちや状況・・
歴史に残したい物語かも・・それほど秀逸でした

本について

本のデータ

著 者 奥田英朗
出版社 光文社
発行日 2020年12月30日

早期退職を拒み、工場の警備員へと異動させられた家電メーカーの中高年社員たち。そこにはなぜかボクシング用品が揃っていた――。(「ファイトクラブ」)五歳の息子には、新型コロナウイルスを感知する能力があるらしい。我が子を信じ、奇妙な自主隔離生活を始めるパパの身に起こる顛末とは?(表題作)ほか “ささやかな奇跡”に、人生が愛おしくなる全5編を収録。

(光文社 公式サイトより)

今回はこの世の人じゃない人も
参加します
主人公たちを再び立ち上がらせます

生死に関わる物語も
コロナ禍ならでは。
でも、こんな素敵な話が生まれた
悪いことばかりじゃなかったね

コロナと潜水服 奥田英朗 | 光文社文庫 | 光文社
人生が愛おしくなる“ささやかな奇跡”の物語

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