「歩きながら考える」 ヤマザキマリ

ヤマザキマリ

歩きながら考えたドリフや旅、恋愛小説存続の危機

本のデータ

著者 ヤマザキマリ 出版社 中央公論新社
発行日 2022年9月8日

どんな本なの?

2年前の「たちどまって考える」の続編です。

本書は、パンデミックによって発生した新しい環境に適応し、新たな歩みを始めた私が、出会い、経験し、考えたことの記録です。

(同上)

前回より、外出の記録が増えました。
あの頃の様子がそれだけでもありありと
目に浮かびます。
まさにコロナの時代の記録です。

それにしても、難しいこと話しているかと
思えば、カブトムシ育てていいる。
敵わないな・・

いろんな思い込み、ぶち破ってもらえる
1冊です。

この本の中で「おー」って思った3つの言葉

  1. ドリフターズに学んだフレキシブルな知性と想像力
  2. 小学生の頃は、狭い世界から大きな世界を見ていた
  3. いずれ恋愛小説はなくなってしまうのか?

1.ドリフターズに学んだフレキシブルな知性と想像力

(ドリフのコントは)定型に収まらない人々が次々に登場し、何事も私たちの思い通りには決してならないことを笑にまぶし、指し示す。(中略)

「自分たちがこうだと信じ込んでいるものがそうじゃなかったらどうだろう」と考えられるのは、フレキシブルな知性、そして想像力の賜物です。

(同上)

Stay Home 中に友人が貸してくれた
ドリフのDVDを観ての感想。

私も子どもの頃、大好きでした。

この本の中にもいくつかコントが載っています。
回転寿司屋で、お寿司が流れてくる。
その後、息子のいたずらでカブトムシ・・
挙句の果てには息子、その母が流れてくる始末。

寿司以外のものが流れてくるなんてね。
(あ、スイーツ流れているか・・)

きっと、この思いもよらなかった展開が
好きだったんだろうなあと思いました。

ドリフの魅力、この本に教えてもらいました。

フレキシブルな知性と想像力、
ドリフに学んだはずなのに・・

若干、頭が硬いのは、歳のせい?

心の奥底で眠ってないか探してみます。

2.小学生の頃は、狭い世界から大きな世界を見ていた

私にとっての旅は価値観の多様性を実感するための手段でもありましたが、物理的に国境を越えるほどの移動をしなくても、自分の頭や心の代謝を促す面白いことや発見はいくらでもあることに気づかされました。
本を読み音楽を聴き、映画を観る。インナートリップの手段はいくらでもあります。
(中略)
学校が終われば図書館へ行って本を借り、家では絵を描いたりピアノを弾き、外では昆虫採集に明け暮れる。それで十分満たされていたあの頃を取り戻せばいいだけだと思うようになっていきました。

(同上)

なんで、自粛期間にこのことに
気づかなかったのでしょう。
半径1キロメートル以内の世界で、
確かに大きな世界を見ていました。

子どもの頃は、それこそ毎日、
遅くまで遊んでいました。

でも、今はどうだろう?
遅くまで遊ぼうと思っても
家族の夕飯、明日の体力・・
心に引っかかることがたくさん。

ましてやコロナの時。
不安でいっぱいでした。

心置きなく遊べるって、
不安や心配ごとがないから
だったんですね。

インナートリップ。
不安や心配事をできるだけ減らして
楽しみたいと思います。

3.いずれ恋愛小説はなくなってしまうのか?

どうやら昨今の若者には彼のように恋愛や結婚にまったく興味や関心をもたない人たちが増えているらしいことを知りました。審査員を担当したとあるSF小説のコンクールでも、送られてきた作品のなかにはこうした傾向が垣間見えるものがいくつかありました。

(同上)

この傾向、子どもたちから聞いてました。
でも、小説にもその傾向が及んでいるとは
全く知りませんでした。

(考えてみればそうですよね)

ドラマも小説も友人同士のわちゃわちゃした
ものになるのでしょうか?

恋愛のどろどろ・・もはや過去のもの?
恋愛小説が理解できない世代が出てくるのかしら?
う〜ん・・・

この本で学んだこと まとめ

・ドリフターズのコントでは、型にはまらない人が思いもよらないことをした。実生活でこれが起きたら、「これもコントだ」と笑っちゃおう。

・どこへも行けなくても、インナートリップはできる。小学生の頃を思い出そう。

・恋愛も過去のものになるのかも。人々の考えが変われば、色々な分野でパタパタと変わっていくことがわかった。

歩きながら考える -ヤマザキマリ 著|ラクレ|中央公論新社
パンデミック下、日本に長期滞在することになった「旅する漫画家...

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