こんな質問してませんか?若者が中高年を老害と感じる瞬間とは?
著者 キム・スヒョン 訳 岡崎 暢子
出版社 ワニブックス
発行日 2020年12月11日
副題「お互いが幸せに生きていくためのバランスを探して」
キム・スヒョン著 岡崎 暢子訳
どんな本なの?
著者のキム・スヒョンさんは、イラストレーターで作家。
30代の女性です。
この本は
人間関係のその心理について学びながら、どのように関係を築き、気持ちを表現し、相手を愛すべきか私が思い悩んできた結果を綴った。
(プロローグ ちょうどいいバランスを探して)
若い女性が考えていること。
懐かしい気持ちと、中高年(特に親世代)にこんなこと思っているんだと、新たな発見でした。
我が子、部下の気持ち・・押しはかるのには良書です(笑)
6章 各10項目からの短い文章で構成されてます。
韓国の書籍の名文たちにお目にかかれるのも魅力的ですよ。
今日は、『第1章 振り回されずに堂々と』の中から、
「昔ながらのアドバイスをさらりと受け流す技術」についてみてみたいと思います。
言ってませんか、若者へ
『早く、結婚しなさい』って。
その話題のきっかけ 知らず知らずのうちに若者を傷つけてますよ
どこの国でも同じ 若者との話題のきっかけ、センス0
著者、『お盆や正月の度に親戚から同じ小言を言われるのが嫌』という相談を受けました。
そこで、あれこれ考えた著者の結論
『単に言うことがないから』
何を話したらいいのか、さっぱり見当がつかないのだろう。ひとことで言って、深刻なネタ切れ状態なのだ。
(昔ながらのアドバイスをサラリと受け流す技術)
昔は、韓国でも料理や、農作業、生き方に至るまで、
それぞれの家の知識を受け継がせなければならなかったようです。
しかし、今や農作業はしないし、知りたいことはインターネットで検索すればいい。
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
だけど、中高年。
伝えておかなければって
思ってしまうのねぇ。
![いずみくん](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/man-150x150.png)
我が家の歴史や伝統って、もはや必要ないものなのかな?
ちょっと寂しいですね。
「私たちの時代はね・・」と言う会話、どうやら時代錯誤の話と受け取っているみたいです。
そこで著者、こうアドバイスします
「早く就職しなさい」「早く結婚しなさい」・・(中略)と、判で押したような話を繰り返すしかなくなる。だったら、私たちも「これは軽い挨拶だ」と受け止めておくくらいでちょうどいい。
(同上)
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
中高年の挨拶か・・
もう少し、レパートリー広げる?
「今日の株価はどう?」とかね(笑)
ありきたりの質問、若者が傷つくとまで言うのは何でだろう?
それは『難しいことを、さも簡単なことのように言う』から。
韓国でも就職難。財政難。出会いも難しい・・だから出産も難しい。
日本の若者と同じです。
親たちの世代では、まわりから強要されたからできたことが今日では、やりたいと思ったとしても、簡単ではなくなっている。だから、そんな難易度の変化を鑑みもせずに気軽に催促されると何だか、こちらが欠陥人間のように感じてしまう。
(同上)
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
なるほど!
言う方は、ほぼバブル世代。
あの時代の価値観で、言っているかも
しれないわね。
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
知らず知らずのうちに
時代の変化に乗り遅れている。
実際、頭ではわかっているんだけど、
現状について・・・
そして、こんな状況でも大人たちに応えなくてはと、頑張ってしまう若者がいること。
辛いよね。私たち、罪なことしてますね。
でも、著者こうも言ってます
質問するから老害になるのではなく、答えを強要するから老害になるのだ。
(同上)
笑って、誤魔化されたら、
「あなたたちも大変よね」と笑顔で答えられる大人であれ!
と言うことですね。心したいと思います。
実は大人の本音はそれだけではない
最近は、おひとりさまが増えてきたので、実は、世間体はあまり気にしてません。
だけど、親の本音としては、とにかく一人で寂しく人生を終えて欲しくないと思います。
いつまでたっても子どもは心配です。
結婚してもずっと一緒という保証はないですけど・・
どうせなら、子や孫、ひ孫に囲まれて、幸せな最期を迎えてほしい。
![いずみくん](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/man-150x150.png)
おひとりさまでも大丈夫な世の中になりそうですけどね。
また、子孫を残したいという、人間の本能的なものもあると思います。
そして、一方、親類縁者の場合は?
自分の家族に迷惑かけるなよって気持ちも・・・あるかもよ!
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
両者の思惑、案外ズレてますね!
とにもかくにも、若者を追い詰めるような質問はやめて、サラッと付き合いましょう。
この本で学んだこと
・若者はおじさん、おばさんの質問に心を痛めていると知る。はぐらかされたら、はぐらかされたままでいよう
・実は若者も親世代以上も思惑は違う。たまには異世代の本を読んで、学ぼう。
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