離婚後の親権。「父親」じゃダメですか?
著者 ジェーン・スー 出版社 中央公論新社
発行日 2020年1月9日
どんな本なの?
40代になった著者の日々の出来事から考えた
ことのエッセイ。
オバさんになったらどれだけ酷い目に遭うのかと思ってた著書。
悲観的になろうと思えばどこまででもなれるけれど、楽観的に考えれば、私が失ったものは、記憶力と体力ぐらいだ。
(おわりに)

多少(?)の衰えは感じても
周りからうるさく言われない
「楽園」ですって(笑)
毎日は、そこそこ楽しい。(中略)食べてしゃべってまた食べて、飲んだり飲まなかったりする人もいて、遊んで働いてまた働いて、子育てしたり介護したり、疲れたらボーっとする。
私たち、これでもいいのだ。
(同上)
良いことが立て続けに起きるわけではないけど、
そこそこ楽しい。40代以降の人生。
確かに10代、20代の頃よりは、ずっと楽に生きている気がします。
そして、疲れたら遠慮なく休む。

これでもいいのだ!
そんな「オバさん」の等身大のエッセイ。
中高年には、
そうそうと共感したり、
少し、昔を懐かしんだり、
そんな考え方あったのかと気づきがあったり、
とにかく笑ったり、考えたり・・と、楽しい1冊です。
今日は、その中から、私自身がいかに社会的規範に縛られているか考えさせられた、エッセイ。
『離婚と親権』について書いてみたいと思います。
社会的規範は、常にアップデートしている。他人と関わるなら、知っておこう
親権は母親が持つべきだ
40代になって、離婚する友達が増えたと言う著者。
そんな友達から聞いた話です。
・話し合いの末、彼女の子供は元夫と同居しており、親権は元夫 ・離婚後も友達は、家の近くに住み、育児は共に行っている ・新しい家族の関係は十分機能しており、幸せだと言う
なのに、友人は「子供を引き取らなかった女」として、陰口を叩かれているそうで、「子供と元夫がかわいそう」とまで言われているとか。

よく、離婚したら
親権は母親・・って聞きますよね
著者もこの言葉に対して、こう思っています。
かく言う私にも、芸能人の離婚ニュースで「親権は父親に」と聞くと、なにか特別な事情があったな、と勘ぐってしまう下衆な心がある。どこかで、子供は母親といるのが自然だと思っているのだろう。
(離婚と親権)

私も確かにそう思います
親権は母親・・って言葉、男性はどう感じてる?
しかし、元夫は、こう言ったそうです。
「母親に親権がないと眉をひそめられるのは、父親に養育能力がないと言われているのと同じ。まったく持って腹が立つ」と。
(同上)

確かにそう受け取れますね。
男性だというだけで、
子供は育てられないって
思い込みですよね。
著者も
ぐうの音も出ない。母親さえいれば、という考えは、父親には子どもを育てられない、という決めつけを内包している。知らぬ間に植え付けられた社会規範の、なんと手ごわいことよ。
(同上)
女性でなければ・・・という思い込み
看護師さんや保育士さんにもむけているところがあるかもしれません。

気をつけなければ・・
社会規範は常にアップデートしよう
時々、私自身、昭和の考え方を引きずっていることに気付かされます。
頑固に自分の核として変えないのは、個人の自由だから、良しとしても、
他人の生き方に干渉する時には、十分に注意をする必要があるようです。

知らず知らず傷つけてるかも・・・
アップデートの機会は、やはり、外部とつながること。
外の世界はもちろんのこと、本や映画などでも知ることはできるはず。

不用意な言葉掛けをしないよう、
日々アップデートしましょう
社会のこと、常にじっくり観察しているジェーン・スーさんの本は
特におすすめかもしれません(笑)
この本で学んだこと
・家族の形はそれぞれ。不用意な言葉で傷つけないようにしよう
・日々、社会や本、映画などから世の中の変化には気づいておこう。自分の生き方は無理に変えなくてもいいけど・・

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