もう二度と食べられなくなるなんて知ってたら、食べてたのに・・
どんな本なの?
亡くした夫との思い出を胸にひとり旅をしていた故郷・神戸で偶然出会った青年。一緒にスイーツ巡りをすることになるが(「幸福のレシピ」)。住んでいた街、懐かしい友人、大切な料理。温かな記憶をめぐる「想い出」の旅を描いた7作品を収録。優しい気持ちに満たされる、文庫オリジナルアンソロジー。
(KADOKAWA 公式サイトより 一部抜粋)
神戸の美味しいスイーツや中華の
今すぐ行きたくなる情報満載です!
『おいしい旅 初めて編』の第2弾。
柴田よしき・・京都 福田和代・・・神戸 矢崎存美・・・赤羽 光原百合・・・糸崎 新津きよみ・・白馬 秋川滝美・・・ミュンヘン 大崎 梢・・・横浜
このシリーズもそれぞれの街の風景や美味しいものがギュッと詰められた短編集です。
実際の著者のお気に入りなんだろうなと、思うほど、描写がリアル!
行きたくなるし、食べたくなります
カフェを持ちたいと思う若者の奮闘の話
中高年には、決して他人ごとではない話
アンソロジーは、好きな作家の開拓には、もってこいです。
ぜひ、手に取ってみてくださいね。
<Twitter感想>
各地の美味しいものがたくさん詰め込まれた1冊。 「また食べたいなぁ」と思い出す美味しいものは、そこの風景や人情、一緒に旅した人との楽しい思い出・・ 色んな要素が混ざり合って出来上がるのだと学んだ 美味しいもの食べ行きたい!
50年以上生きていると、慣れ親しんだ大好きな味も永遠ではないと、知らされる瞬間があります。
福田和代さんの『幸福のレシピ』を読むと、そんな悲しい思いに明るい光が・・・
少しだけのぞいてみましょう。
子どもの頃から好きな食べ物はありますか?
今でも、変わらず、召し上がれてますか?
永遠に続くものはない。食べたいと思ったら、即購入し、美味しい記憶を残そう
永遠に変わらないものなどない。それはわかっていても残念だった。
(幸福のレシピ)
30年ぶりに訪れた神戸は
ガラッと変わっていました
主人公の琴子さんは、パティシエのご主人を亡くしたばかり。
ご主人の後輩からの誘いで、生まれ故郷の神戸の地を踏みました。
しかし、震災のせいもあり、思い出の場所がなくなっているのを目の当たりにし、来たことを後悔します。
生まれ育った場所でも、その地で暮らしていないと、地元の友達が話すことが全然わからなくて、少し淋しい気持ちになります。
ましてや、震災で大きく変わってしまった街なら、尚更でしょう。
琴子さんの場合、
ご主人も亡くしているので
喪失感はいかばかりか・・
私も50代になって、慣れ親しんだスーパーやお店などの閉店に多く直面するようになりました。
店主の高齢化はもとより、コロナ禍も影響していると思います。
永遠ってないんですねぇ
特に、2度と食べられなくなってしまったものほど、悔しいものはありません
あの時、食べておけば、良かったぁってね
紀の善の抹茶ババロア・・
しかし、著者はこんなふうに言ってます
誰かの記憶に残って、いつかまた時がたちふたたびその味に触れた時に、その思い出を呼び覚ましてくれるだろう。
(同上)
この言葉に、ハッとしました。
最近、あの店のアレが美味しかったから
・引退する店主に教えてもらって、店を再開したとか
・常連さんたちで、味見しながら、再現して、開店に至ったとか
ニュースでも目にすることがあります。
身近なところだと
「お母さんの味にそっくり」
もそうですよね
確かにお店は無くなってしまっても、その時の美味しかった記憶と幸せな記憶は残り続けるのだと気づかせてくれました。
そして、何かの瞬間、口にした時、その記憶が呼び起こされ、再び、あの頃の幸せが蘇るなんて・・
幸せですよね!
特に、中高年は、
たくさんの記憶があります☺️
例え、あの味がなくなっても悲しまなくていい。
記憶の中に残っているし、もしかしたら、また再び出会えるかもしれない。
自分で再現できる人はいいなぁ・・
そんな希望の持てるお話でした。
さて、琴子さん、久しぶりの神戸では、どんなおいしい記憶を残せたのでしょう?
詳しくは、ぜひ、本で。
でも、またいつ無くなるかわからないので、
食べたいと思ったものは、その時、食べておきたいな!
まとめ
・美味しかった味の記憶は、その時の幸せまで思い起こしてくれる。食べる時は、楽しんで食べよう。
・食べたいと思ったら、即購入。やりたいと思ったら、即行動。もしかしたら次はないかもしれない
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