「骨なんて、そこら辺に撒いてくれていいから」ほど、困る言葉はない
どんな本なの?
副題は『キミコの巣ごもりぐるぐる日記』です
父が急逝し、突然お墓を用意する必要に迫られた著者。そこにコロナ禍の到来、さらには、当たらないだろうと思いつつ応募した市営墓地購入の抽選で、まさかの当選。
(集英社公式サイトより)
お墓、買うの? 誰が? ……私が!? はたして骨壺の運命やいかに!?
脱線上等、北国の迷える日々を綴る、笑いありしんみりありのゆるゆるエッセイ。
お墓について、古墳などみて
色々考えようという企画が
コロナで、自宅で考える
に変わってしまいました
著者は、アラカン世代の長女。
突然の父親の死で、死後の事務作業、相続、父の会社の後始末。
そして、お墓について、あれこれ翻弄されます。
妹がいるので、あれこれ相談しながら、手分けしながら進めていくのですが、一筋縄ではいきません。
おまけに、年老いた母親に何を聞いても返ってくる言葉は、『どっちでもいいよ』
子供の頃、夕飯に何を食べたいか訊かれて、「何でもいい」と答えた時、「それが1番困るの!」と怒ったあなたはどこへ行ったのか。
(第5回 市営霊園の心変わりと強気)
身につまされます
著者のエッセイは、何を読んでも面白いのですが、親の死後の後始末の話で、こんなに気が重くならずに読める本は、あまりお見かけしません。
ぜひ、手に取ってみてくださいね。
何かとトラブルの多かった
ストーブが引き取られる姿を
『ドナドナ』と表現するあたり
さすがです!
親の死後は、予想外の連続。終活は、ある程度、形にしたイメージを伝えたい
「父ちゃんの骨なんて、もうそこらの道に撒いてくれていいから」
(第1回 お墓、どうしてます?)
やはり考えていなかった。これは1ミリも考えていない人の物言い。考えている人は道には撒かない。
遺骨はそのまま
道に撒いてはいけません
色々決まり事があるので、
詳しくは調べてくださいね
急に亡くなったので、終活はしていなかった父親。
このセリフ、よく聞きますよね。
本人は、かっこいいつもりなんでしょうけど、間に受けて、実行したら、大変なことになります
ほんと、ぼやきたくなることばかりです。
終活、してますか?
残された方は、ほんと大変ですね
まだできることもあったはずだ。たとえば、自分の墓を買うとか、せめて会社のあとしまつをするとかだ。いやもうしつこいようだが、本当にそれくらいは、やってからあの世へ行ってほしかった。何を手ぶらで行っているのか。
(第12回 できること、できないこと、できなくなること)
歳をとると、できなくなることが増えるのは仕方がないこと。
でも、せめて、真っ当なイメージだけ残しておいてくれるとやりやすいなぁと思います。
借金はないと言ってた父。
しかし、会社の後始末は大変でした。
きちんと把握して、
形に残した方が良さそうですね
城山三郎の
『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』ですね。
こういうところ、クスッと笑えます。
しかし、ここで問題が起きます。
著者が病が発見され、かなりの治療費がかかること・・・
お墓どころではありません。
親孝行したいところですが、私たち子ども世代も、老いに足を突っ込んだ状態。
やはり、これからの時代は、自分の後始末もある程度は済ませておく・・・
そんなことを学んだ1冊です。
親世代は、子どもまかせ
でも、私たち世代は、親も自分も
私たちが自分でしなければいけない。
なんだかな〜ですが、頑張りましょう!
まとめ
・親の死後の手続きのあれこれ。辛い時には、ユーモアたっぷりにボヤいてみよう
・終活は、あとの者が困らない程度のイメージは伝えておこう
・予想外の出来事も起きる。望み通りに行かなくてもOK。臨機応変で。
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