アラカン世代の親たちが、どんな思いで私たちを育てたか知る1冊
こんにちは
今日の本はこちらです
藤野千夜 著 じい散歩 妻の反乱
『第二話 妻の笑顔(一)』より
新平さん92歳から96歳までの
物語です
親世代はこんな考えで子供を育てていたのだろうか?
<今日の言葉>
大正の末に生まれて、昭和に育ち、青春期を戦争とともに過ごした新平からすれば、自由でなくてどうする、という思いはつねに心のどこかにあった。
(第二話 妻の笑顔(一))
自由にさせすぎたか、結局、と好き勝手をする三人の息子を見てため息をついた日がなかったとは言わないけれど、でも自由でなくてどうする、ともよく思った。
自分たちは、不自由な時代をたっぷり生きてきたのだ。
あれは全然良くなかった。だから自分の責任が取れる範囲で、みんなが好きに生きたらいいと思っていた。
新平さんの3人の50代の息子たち(一人は長女と名乗っている)
まあ、それぞれ、親の気持ちも知らないで、生きています
新平さん、アラカン世代の親の年代です(少し上かなぁ)
戦争で自由ではなかったから、つい、子どもたちには、甘い親になってしまったと言います
時々、後悔する場面もあるのですが、そう自分を責めている様子もありません
こんな理由があったのですね
もちろん、私たち世代、みんながみんな、新平さんのような甘〜い親だったわけではありません
でも、少なからず、戦争での辛い経験を子どもたち世代には体験させたくないという思いは、親世代の誰もが持っていたのかなぁと、この文を読んで思いました
親への文句はもちろんありますが、確かに戦争ほどの辛い経験をせずに済みました
今、思うと本当にありがたいことだったと思います
ちょっと親への思いが
変わった一言でした
本について
多くのメディアで紹介されて注目を浴びた『じい散歩』、待望の続編! 前作からさらに歳を重ね、夫婦あわせて180歳を超えた新平と英子。3人の独身中年息子たちは相変わらずで、自宅介護が必要になった母親の面倒を見る気配もない。まさに老老介護が始まった新平の束の間の息抜きは、趣味の散歩や食べ歩きだが、留守番している妻への土産も忘れない。果たして、老夫婦の道のりは? そして、妻の「反乱」とは? 身につまされながらもどこか可笑しい、明石家のその後を描いた家族小説。
(双葉社 公式サイトより)
なんでも自分でしていた
新平さんの老い
受け入れ方が見事です
周りの人がなんだかんだと
手を差し伸べてくれる明石家
コミュニケーション学ぶところ
満載です
作品に登場するお店です
コメント