この世からいなくなると、みんなから忘れられてしまうかと思うと淋しいです
こんにちは
今日の本はこちらです
長月天音 著『ほどなく、お別れです それぞれの灯火』
<第三話 海鳥の棲家>より
自分の存在
忘れられるのが怖い・・
何かしら生きた証が関わった人の中に残って、生き続けるもの。どうせならいい印象で!
<今日のことば>
「誰しも関わった人の心に、何かしら生きた証を残して、消えていくものだな」
(第三話 海鳥の棲家)
死ぬことは、私が生きていたという証拠がなくなること・・
と、ばかり思っていました
ならば、この世に自分の生きていた証拠をどうにか残しておきたい
と、真剣に思ってたんだけどなぁ(笑)
自分史、書きたくなるのも
そういう理由ですよね
この言葉は、父を亡くした幼い子が、父から教わったことを母親に語る場面
葬儀社の漆原がつぶやいた言葉です
楽しかった思い出も、不愉快な思いも
みんな誰かと関わることができたから、経験できたことだと気付かされます
何かしら、人との思い出がある限り
孤独ではなかったという証拠ですね
だけど、なぜか人間、嫌なことの方が思い出されませんか?
それもその人が生きた証か・・
と、考えると、なんだか愛おしくすら感じてきました(笑)
でも、どうせなら、私、良い思い出と笑顔を残したい・・
どうすれば良いのでしょう?
悔いを残さない生き方をすることだ。簡単なことだぞ。相手を怒らせたらすぐに謝る。隠し事をしない。やり残すことがないように、今できることは今のうちにやっておく
(第四話 それぞれの灯火)
これも漆原の言葉です
もちろんこの先も誰かに不愉快な思いをさせると思います、私
気づいたら、きちんと謝る・・これだけは、肝に銘じたいです
それでも相手に
不愉快な思いが残るのは
しょうがない
確かに、会った事もない曽祖父や祖父の考えが私の中に生き続けています
誰もがわずかな時間でも、心の中で生き続ける
と、思うと、ちょっとワクワクしてきませんか?
だからこそ「私のこと忘れないで」と懇願するより
忘れられないほどの楽しい思い出、作らなくっちゃ
この本を読んで、今を大切に存分に楽しみたいと思えました
本について
喪失の苦しみを優しくほどく、お葬式小説。
人よりも“気”に敏感な体質を持つ清水美空が、スカイツリー近くの葬儀場・坂東会館で働き始めて一年が経とうとしていた。若者や不慮の死を遂げた方など、誰もが避けたがる「訳あり」葬儀を好んで引き受ける葬祭ディレクター・漆原のもと、厳しい指導を受けながら、故人と遺族が最良の形でお別れできるよう、奮闘する日々を過ごしている。
(小学館公式サイトより一部抜粋)
交通事故に遭った高校生、自殺した高齢女性、妻と幼い息子二人を遺し病死した男性、電車に飛び込んだ社会人一年目の女性……それぞれの「お別れ」に涙が止まらない、あたたかなお葬式小説。
『ほどなく、お別れです』の2巻目
葬儀社に就職した美空さんの奮闘記
1年目の大変さが身に沁みます
葬儀の席は、自分が知っている
故人について、遺族に伝える場
であること。そうします。
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