8050問題 絵本「大きな木」で学ぶ

令和の絵本

リンゴの木の末路は、将来の私の姿かも・・子育て終わった母に強くお勧めしたい1冊

本のデータ

作 シェル・シルヴァスタイン 
訳 村上春樹
出版社 あすなろ書房 
発行日 2010年9月10日 
小学校低学年から

どんな絵本なの?

いつでもそこにある木。成長し、変わっていく少年。
それでも木は、少年に惜しみない愛を与え続けた・・・
何度でも読み返したい、シルヴァスタインのロングセラー絵本

(あすなろ書房 HPより)
いずみくん
いずみくん

少年のことが大好きな木と

少年がお爺さんになるまでの交流の物語

この本は、1964年アメリカで出版された物語です。

子供たちにも人気だと言われますが、むしろ大人が読みたい絵本。

こがねの
こがねの

子育てが終わった

女性に特におすすめです

この絵本の原題は『The Giving Tree』つまり『与える木』

1本のリンゴの木が主人公です。

なんと、このリンゴの木『She』と表現されているそうです。

与える側は、女性なんですね。

いろんな立場の女性たちが想像できますが、今日は、母として読んでみたいと思います。

物語のリンゴの木、大好きな少年に言われるまま、与え続けます

 「だって好きなんだもん!」

 「困った時頼ってくれるなんて、幸せ!」

こがねの
こがねの

なんだか身につまされる展開ねぇ

8050問題

80代の親が少ない年金で、50代の子どもの生活を支える社会問題

60年前の絵本でも垣間見えるのには、ちょっと驚きです。

決して、人ごとではないこと。

絵本を読みながら考えてみたいと思います。

何もかも差し出すことが親の愛。だけど、それが子どもの自立を阻んでいたら?

あるところに、一本の木がありました。
その木は少年のことが大好きでした。
(中略)
少年はその木が大好きでした。
木は幸せでした。

(本文より)

少年は、毎日、リンゴの木の下にやってきては、葉っぱを拾っては、遊んでました。

こがねの
こがねの

子供たちが幼い頃を思い出す

美しいワンシーンです

しかし、この少年、思春期になると、リンゴの木に、お金をせびるようになります。

もちろん、リンゴはお金を持ってませんから、リンゴの実を大きくなった少年に与え、お金に代えさせます。

その後も欲しい時だけ、リンゴの木に会いにやってくる、年齢を重ねた少年。

こがねの
こがねの

親って頼ってくれると嬉しいけど・・

と、つい自分と重ねてしまいます

・一緒に過ごしてくれたり

・頼ってくれたり

することで、リンゴの木は『とても幸せな時間』を与えてもらっていると思ってます

しかしどう見ても、少年に一方的に奪われているようにしか見えません

欲しい時だけやってくるなんてね!

いずみくん
いずみくん

その証拠に、

少年も幸せそうには

見えません

ある程度の年齢になったら、困難を経験させることも愛だな〜と、気づかされます。

幸せになるために、相手に依存したら、かえってダメになるんですね。

しかし、見方を変えてみると

リンゴの木が少年に、なんでも与えることで、少年の自立する機会を奪っている・・

んじゃないか?とも考えられます。

いつまでも自分から離れないように・・・

こがねの
こがねの

ギクっ!

ギブアンドテイクの関係、実は、怖いです

こがねの
こがねの

最後の絵は衝撃的です。

「あ〜は、なりたくない」

と、考えたのですが、自分だって少年に似ているところあるかもしれません(笑)

いずみくん
いずみくん

誰もが木でもあり、少年でもある

誰かから奪っているかも・・

そうやって人は大きくなってきた・・

だけどやっぱり、母、

子どもが大きくなった時、「自分には何にも残ってなかった・・」

じゃ悲しすぎる!

こがねの
こがねの

いくつになっても

実をたわわに実らせた

美しい木でいましょうね

まとめ

親も子も互いに自立した生活を送り、たまに交流する。

それが将来頼らざるを得なくなった時、円滑に物事解決へと導く。

都合の良い関係は、単なる依存関係

あすなろ書房【おおきな木】

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