銀色夏生『ひとりの道をひた走る』を読んで、アドバイスすることの難しさを考えた

銀色夏生

どうして、他人のアドバイスって、いつも的外れなんだろう?

こがねの
こがねの

こんにちは
今日の本はこちらです

今日の本

銀色夏生 著 ひとりの道をひた走る つれづれノート45
『12月23日』より

いずみくん
いずみくん

友達にアドバイスしたんだけど・・
なんかはずしたみたいです

物事は、状況・立場・環境によって違うもの。相手のことをよく知らなければ助言は難しい

<今日の言葉>

人は、いる場所が違うと価値観も変わるのでなかなか同意というのができなくなる。長く生きてくると人生初期のみんな一緒に進んでいたような大きな道から分かれて分かれて、それぞれの細い道を進むことになる。で、気の合う人がますますいなくなる。ひとりの道をひた走るしかないんだなというのが今の思い。

(12月23日)

友人にアドバイスした時に返された言葉

「う〜ん、ちょっと楽になった」

若い頃は

「え〜ちょっとですか?こんなに時間割いて考えてあげたのにぃ」

と、思いました

嘘でもいいから、「相談してよかったわ」と言って欲しいなぁと

みなさんも、こんな経験ありませんか?

でも、今思えば、話してくれた内容を聞いて、自分の思いをぶつけていただけで、状況や背景など、全く考慮せずににアドバイスしてました

もうお恥ずかしい限りです

著者も知人に思っていることを話したら、

「それはひとりだからできるのよ」

と言われてしまったとか

そこから、物事は、状況、立場、環境に大きく左右されるもので、誰もが同じように実現できるとは限らないということに気付かされたと言います

そして、『助言なんて簡単にできない』と思わされた

人生の初期・・いわゆる学生の頃の友人たちは、いつも似たり寄ったりしていたから、平気でアドバイスし合えました

しかし、その彼女たちも、私も、大人となり、別々の人生をあゆみ、知らないこともたくさ

アドバイスが的外れなの・・当たり前ですよね?

ましてや、「その考え方、変だよ〜」なんて価値観を否定するなんてもってのほかです(笑)

この文章を読んで、

なるほど、どんなに仲が良くても、別の道をひた走っているのか・・

と思いました

だったら、共に走り続ける仲間として、励ましたり、応援したりするしかないのかな

まあまあ価値観の合う人は、一緒の環境にいて、毎日顔を合わせている人ぐらい

それなら、たまに会う友人、気が合わないところがあるのも当たり前

ふわっとした関係で繋がる友人関係に変わってきたんですね

ふわっとした関係なら

価値観が違っても、気が合わなくても

バッサリ、切り捨てることはなさそうです

(明かに根本的に違わない限りだけど)

今までとは違う人間関係 

私もうまく結べるといいなぁと思います

でも、アドバイスは
やっぱりやめようっと

感想(読書メーター投稿)

60代になると、一人の時間が増えるんだなぁと実感
でも、著者、一言も『寂しい』と書いていません
毎日、土と戯れ、将棋や映画をみて、読書をし、食べたいものを作り、温泉で癒される
普通の生活でも、丁寧に暮らしていれば、寂しいなんて感じないんですね
いいこと学びました。

本について

本のデータ

著 者 銀色夏生
出版社 角川文庫
出版日 2024年4月25日

生きることを味わうこと。 広くというのはもういいので、これからは深く。

時は過ぎて、こんなことをひとりで思いわずらうのバカみたい。これからはじっくり落ち着いて自分の場所を見つめ、自分の快適さを追求したい。オタク的にまっすぐに。それをやったらいけないんじゃないかと、いつも自分を止めるものがあったが、それさえも振りほどいて自分の心からの要求、それに従って、これからは生きていきたい。そうしたらどうなるか、どういう感情を覚えるか、それを見てみたい。ひとりの道を走りながら。

(KADOKAWA 公式サイトより)

2023年8月から
2024年1月までの記録
庭、将棋、映画・・
楽しみが尽きないようです

60代になって、
いろんなことを縮小しようと
工夫している様子は、参考になります

ひとりの道をひた走る つれづれノート45
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