長月天音『ほどなく、お別れです』を読んで、執念深い思いについて考えた

長月天音

比較したり、恨んだり、妬んだり・・生きていると嫌な感情で自己嫌悪です

こがねの
こがねの

こんにちは
今日の本はこちらです

今日の本

長月天音 著『ほどなく、お別れです』
<第三話 紫陽花の季節>

いずみくん
いずみくん

火葬って怖いイメージです

人間、最後は必ず手放せる日が誰にでも来る。上手に共存して、その日を迎えよう

<今日の言葉>

誰の体も骨になってしまえば同じだ。清浄な炎に包まれ、生という殻を脱ぎ捨て、真っ白な骨になるのだ。そこにはもうどんな悲しみも苦しみも存在しない。全ては煙となって空へと運ばれていくだけだ。

(第三話 紫陽花の季節)

この文章を読んだ時、あの怖いイメージの『火葬』がなんて、神々しさすら感じるのだろうと、著者の表現力に、感心してしまいました

私が初めて『火葬』を見たのは、今から50年前

かなりの山の中で、景色もその状況も、ものすごく怖く、しばらく泣いてばかりいました

今じゃ想像もつかない!

最近は、ホント綺麗になりましたよね、火葬場

子どもたちもあまり、驚かないのでびっくりします

子どもたちに聞いたら、
そこまで怖くないんですって。
これも情報社会の恩恵なのかしら?

そんな私にとって、いまだ、怖いイメージの『火葬』

しかし、この文章を目にした時、ああ、火葬場って肉体は、もちろん、いろんな思いしがらみも燃やしてしまうんだと気付かされました

物語の中では
浄化
とも表現してます

今、抱えているドロドロとした気持ちも、最後には、誰もが必ず手放せる

そう考えたら、なんだかスッキリしました

どうせ、嫉妬する相手だって、遅かれ早かれいなくなるんだしね(笑)

『嫌なことは、さっさと忘れましょう』と言われても、私は、なかなかできないタイプ

でも、そうとわかれば、できなくても自己嫌悪に陥らなくて済みそう

お葬式ってあまり考えたくないことの1つだけれど、『浄化』という発想で捉えたら、少しだけポジティブに捉えられるようになりました

どんなに不愉快なこと、不安なこと、人間、手放せる日にもなる

『葬式』とういう一連の儀式

それまでは、何となく、嫌なことも共存していても良いのかな☺️

できれば、怨念にならぬよう、その都度対処しながら、この先の人生、生きていきたいと思ってますが・・・

まずは、どんなことも深く思い詰めないよう、心がけたいと思います

いずれ忘れる日が必ずくると知れば、
かえって、早く忘れられる
ようになるかもね(笑)

感想(読書メーター投稿)

葬儀会社のお仕事小説
知らないことばかりで、勉強になりました
葬儀って、残された家族のためにあるのですね
簡単でいいよ〜と、言うなら、それなりに家族の気持ちの負担にならないようフォローしておかなければいけないようです
今は、亡くなるのも大変な世の中です

本について

本のデータ

著 者 長月天音
出版社 小学館
発行日 2018年12月18日

夫の五年にわたる闘病生活を支え、死別から二年の歳月をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説。

大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしている。坂東会館には、僧侶の里見と組んで、訳ありの葬儀ばかり担当する漆原という男性スタッフがいた。漆原は、美空に里見と同様の“ある能力”があることに目を付け、自分の担当する葬儀を手伝うよう命じる。漆原は美空をはじめとするスタッフには毒舌だが、亡くなった人と、遺族の思いを繋ごうと心を尽くす葬祭ディレクターだった。
 

(小学館 公式サイトより 一部抜粋)

ご自身の経験も踏まえてのストーリー
登場人物が皆、優しい人ばかりなので
葬式の話も暖かさで溢れてます

心置きなく旅立ちたいものです
と、思わずにはいられない物語
自身の生き方を考えるきっかけに

ほどなく、お別れです | 書籍 | 小学館
夫の五年にわたる闘病生活を支え、死別から二年の歳月をかけて書...
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1977年 新潟県生まれ 大正大学文学部卒業

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