「空気を読む脳」中野信子

自分を磨く

次世代を今の大人が潰さないためにできることを脳科学から学ぼう

空気を読む脳 (講談社+α新書) [ 中野 信子 ]

価格:946円
(2022/9/25 16:16時点)
感想(7件)

どんな本なの?

1975年生まれ。脳科学者、認知科学者、評論家です。
読みやすく、時代にあった話題ばかりなので、今起きていることを考える時には
欠かせないお一人です。

本書では、日本の心性について、脳科学を中心とした科学的エビデンスをもとに論じていきます。

(同上)

表題の「空気を読む」もそうですが、日本人が美徳としているもの。
ある意味「日本人らしいもの」を脳の働きから解明していきます。

どうして日本人は・・・?
そんな疑問に答えてくれます。

・人間関係が煩わしい方
・子育てや働き方が合っているのかわからない方
・日本に生まれてよかったと思えない方

変だなぁ嫌だなぁと思うこと
日本人の持つ脳の特性からアプローチしてみては?

この本を読んで「おーっ」と思えた3つの言葉

  1. 褒めるポイントを間違わなければ、子どもは飛躍する
  2. ブラック企業の巧妙な手口、実は家庭でも・・・?
  3. 将来の人材育成のためには、女子にも教育が必要だと思う

1.褒めるポイントを間違わなければ、子どもは飛躍する

「頭がいいね」と褒められたことによって過半数の65%がやさしい方の課題を選び、難しい課題を避けたのです。「頭がいいね」と褒めることが、子どもたちから難しい課題をやろうとする気力を奪い、より良い成績を大人たちに確実に見せられる、やさしい課題を選択させるという圧力として働いていたと考えることができます。

(同上)

「頭がいいね」と言われて育てられた子どもは、失敗が怖い。

記憶にまだ新しい、優秀な人による「捏造」「改ざん」が起きるのはこういった
評価を落とさないように振る舞わなくてはという、心理的な圧力のせいだそうです。

では、どう人を褒めたらいいの?

褒めるのなら、「頭がいい」「運動神経がいい」とか持って生まれたものではなく、
その努力や時間の使い方、工夫に着目して評価すること。

たくさん練習していたよね。
あのやり方、よかったよね。

一見、誰も見ていないようなところを褒める。
そうした一言が挑戦することを厭わない心を育てるそうです。

点数だけを見るのではなく、常日頃の注意深く観察する目が子ども(後輩)を育てるには不可欠。
忘れないようにしたいと思います。

2.ブラック企業の巧妙な手口、実は家庭でも・・・?

人をやる気にさせるのに効果的なのは、その仕事自体が「やりがい」があり、素晴らしいものだとくり返し伝え続けることと「『思いがけない』『小さな』プレゼントです。(中略)

仕事の内容が嫌なものは、現実的な額の報酬を与え、その後、「あなたのような人でなければできない仕事です」などの心理的報酬、つまり承認欲求を満たす言葉を上手に使っていくのが効果的です。

(同上)

思いがけない、小さなプレゼント?
少額の報酬(飴玉もかしら?)と
甘言「あなたの・・・」で、人は動いてしまうのです。


多額でも「休みなし」も同じ。

巧妙ですね。
ブラック企業ではなくても
誰でも多かれ少なかれ
このような状況に置かれてしまうことがあります。

逆もまた然り・・子どもに言ってしまいませんか?
アイスでもあげて、
「お母さん◯◯君のおかげで助かったぁ」って(笑)

たまには乗っかってもいいやと思うなら良しとして、
もし変だなぁと思ったら、
『客観的に見てどうなのかを振り返ってみることが必要』
と、著者は言います。

体に不調が出る前に振り返って見てくださいね。

3.将来の人材育成のためには、女子にも教育が必要だと思う

高校生になる頃には「女性で成績が良すぎると婚期が遅れる」といった学業成績が良いことへの根拠のないネガティブメッセージを受け取る頻度が男性よりも高くなるなどして「ステレオタイプ脅威」を感じ、無意識的に成績を落としてしまう女性が一定数いるということも根の深い問題です。

(同上)


40年前は、
「大学行ったら、嫁に行けない。短大にしておきなさい」
という進路指導、進学校でも平気でされていました。

まだそんなことで苦しんでいる女子高生がいるなんて・・

私個人の意見としては、
女性も大学に限らず、あらゆる機会があるなら、
きちんと勉強しておいた方がいいと思います。


特に子育ての機会を持った時、それを感じました。

子どもに語りかけた、知識、経験、語彙の数・・
多ければ多いほど、子供も知らぬ間に
たくさん身につけているというもの。

次の世代を育てるためには、男女ともに教育って必要。
無意識に成績を落とす女子がいなくなるよう願わずにはいられません。

この本で学んだこと <まとめ>

・褒めるポイントはそのプロセス。きちんと評価できる大人はかっこいい。
・仕事で体調を崩す前に、飴と甘い言葉がなかったか冷静に振り返ってみよう
・子どもは嫌でも母親の影響が大きい。だからこそ女子にも学問は必要!

ではまたね!

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