専業主婦歴25年は、果たしてマイナス要因なのだろうか?
著者 山口恵子 出版社 PHP研究所
発行日 2023年2月9日
どんな本なの?
著者は山口恵以子さん。
やはり、食べ物を作る小説は天下一品です。
今日は、手作りパウンドケーキの店「アカナナ洋菓子店」が舞台です。
![書店員Aくん](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/man-150x150.png)
ケーキを食べるのが好きな人
作るのが好きな人
ぜひ、読んでください
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
50代からの生き方としても
勇気のわく作品です
いつも穏やかでお菓子作りが上手な母・茜と、法律事務所に勤めるしっかり者の娘・七。
ある日、茜は医師である夫から突然離婚を言い渡されてしまう。夫の身勝手さに傷つき、離婚成立後もショックを引きずる茜。七と商店街のメンバーは茜を励まし、手作りのパウンドケーキの販売をすすめる。「人生へのリベンジ」をかけて、母娘二人のケーキ販売が始まった!
奮闘する母娘の絆をケーキと共に温かく描く感動作。
(PHP 研究所 公式サイトより)
50歳で離婚を言い渡された母、茜さん。
それまで院長夫人として、夫を支えてきたのに、この仕打ち。
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ひどい話ですね
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
50代としては、
身につまされます
そんな時、支えになったのは、一人娘の七(なな)と、
何度も焼いたバナナケーキとダークフルーツケーキです。
実はこのケーキ、森村桂さんのエッセイに登場する「キャトルキャール」がベースになっています。
![こがねの](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/woman-glasses-150x150.png)
私もよく作りました!
まだまだ家でケーキを焼くことが一般的ではなかった1986年(昭和61年)。
家にある材料でそれも素手で混ぜるという斬新さ。
レシピもこの小説の巻末に載っています。
味を確かめる意味でも一度トライしてみてはいかがでしょうか。
さて、今日は中高年になって、いきなり社会に放り出されたら、
一体、どう生き抜いたらいいのか、考えてみたいと思います。
まだまだ自分の人生取り戻せるよ!人生の棚卸しで得意を見つけよう
離婚だけじゃない。不安定な時代だから、明日は我が身と思う
ママに自分の人生を取り戻してほしい!
(第一章)
夫のため、子供のため、家のために捧げてきた四半世紀を、マイナスで終わらせてほしくない。
25年も誰かのためにだけ生きていた・・
と、考えるとすごいですよね。
そして、25年もほぼ無償(笑)で続けられる忍耐力、すごくないですか?
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多くの「わたしたち」
今の中高年世代は、結婚しても勤めることはできましたが、
子どもが生まれるとなると退職するのが暗黙の了解の時代でした。
![書店員Aくん](https://koganenobook.com/wp-content/uploads/2023/02/man-150x150.png)
今では考えられませんね
家族のために頑張ってきたのに、必要なくなるとポイっとされる。
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ほんと、腹立たしいです(怒)
でも、離婚を切り出されなくても、この不安定な時代、
誰でも明日は我が身となる可能性があります。
心しておかなければ・・・
そんな時は、行動を起こせば、何かが動き出す
自分が内心望んでいたことが、突然形になって目の前に現れたのだと、今はそれが分かる。
(第一章)
そんな悲しみに暮れる日々の中、茜さん、ひたすらこの2種類のケーキを焼き続けます。
近所に配り歩く姿が心配で、自分の店にケーキを卸さないか
と、行きつけの喫茶店の夫婦から声をかけられます。
実は茜さん
私も、このまま趣味で焼いているのは勿体無いって思ってたの。ただ、ケーキ屋さんを始めるならお店が必要だし、商売にするのは無理かなって諦めてたんだ。でも、卸売りならここでできるもんね。
(第一章)
ケーキ屋さんがしたくてしょうがなかったんですね。
でも、自宅のオーブンでは限りがある。店を持つには費用がかかる。
できない理由を数えあげてました。
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ついつい、言い聞かせて
しまうのよね、自分に。
わかるわ〜
茜さんは、気分転換だったかもしれませんが、
ケーキを作り続け、配り続けたという行動力が功を奏しました。
行動しなければ、何も始まらない!
そんなことを学びました。まずは、思いのまま行動することからですね。
さて、願ったり叶ったりの申し出・・・ここから「アカナナ洋菓子店」の物語が始まります。
あとは、ぜひ、本でお楽しみください。
再出発するには、日頃からの準備が必要
さて、50歳の専業主婦の茜さんが再出発できた要因は何でしょう。
①それなりのまとまった慰謝料があったこと
②娘の七さんをはじめ、多くの人の助けを得られたこと(人柄かな?)
③主婦の時に何度も繰り返し作ったケーキのレシピがあったこと
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やはり、芸は身を助けるのでしょうか?
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ほんとね。
美味しくできるという
自信もあったのかもね
主婦(夫)歴25年で培った技術って侮れませんね。
まさしく継続は力なり
好きで、何度も試行錯誤しながら繰り返してやってきたことなら、尚更です。
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僕は、
美味しいカレーライス作れます(笑)
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そうそう、主婦に限らず
老若男女、誰にもあるわよね
子どもの頃から得意だったこと
学生の時の専攻
みんなに喜ばれたこと
きっと、これらが自信につながり、
次のステップの選択に大いに役立ってくれるのでしょうね。
今、突然、社会に放り出されなくても、その日に備えて、
今ある技術をさらに伸ばす
新たに何か好きなことや、やりたかったことを学び、極める
そんな風に1日を過ごしていけたらと思った作品でした。
まとめ
・いつ社会に放り出されてもいいように、今、得意なことをさらに磨いておこう
・私には何もない・・そんなことはない。そのあなたのカレーライス、唯一無二の味かもよ!
![](https://www.php.co.jp/atch_books_ogp.php?9784569902838.jpg)
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